ほっこりした瞬間、笑ってしまう出来事、心にしみる情景・・・ 日々のさりげないワンシーンを詠んだ「くらし部門」。 特別審査員に最上もがさんを迎え、過去最多の応募総数、42,546句の中から、 最優秀賞1句、優秀賞3句、最上もが賞1句、入賞15句、ノミネート20句が決定しました。
心の中ではすごく美味しいと思っているけれど、素直に出せずにムスッとしている子どもと、それを見抜いている親の気持ち。何年か後に振り返ったとき、いい思い出になっていそうな、家族のあたたかさを感じました。
子どもならではの純粋な発想と、これを話しているかわいらしい様子が生き生きと描かれ、さらに「ママ大好き」というメッセージも読み取れるステキな句です。こんなこと言われたら抱きしめちゃいますね。
せっかくシャワーを浴びたのに・・・というへとへと感、がっかり感が伝わってきて思わず笑ってしまいます。とくに夏など、髪の毛の長い人はきっと経験しているはず。「わかるー!」と思った人も多いのでは?
この句に隠れた気持ちは「この人のことずっと知ってたつもりだったけど知らないこともあるのかな」なのか「私のことだといいな」という期待なのか、など小説のように想像をかきたててくれます。
これよくやっちゃうんです!ぼくの場合、「休みの日だ、やっとゲームできる」と思ってゲームしていたらコントローラー握りしめたまま寝てしまって、起きたら「あれ?もう夕方?」って、、。最近よくやらかしてしまって、共感したので選ばせて頂きました!
特別審査員
最上もが さん
PROFILE
最上もがMoga Mogami
1989年2月25日生、東京都出身。ドラマや映画、バラエティ、ファッション誌などに出演しさまざまなメディアで活動中。
OFFICIAL WEB SITEhttps://www.mogatanpe.com
良い作品ばかりで選ぶのが難しかったですが、身近で共感できる作品が多かったのでとても楽しかったです。
実家の温かさを思い出させてくれる句もたくさんありました。実家って、学生時代は反抗期もあってあまり好きじゃなかったんですけれど、大人になって帰ると、その良さをあらためて感じるんです。
家族団欒の懐かしい感じを思い出して、ほっこりした気持ちになりました。
言葉ってとても大事だと思うんです。人によっていろいろな受け止め方があるので、伝え方に悩むことも多いですが、共感を呼ぶ題材は、くらしの中にたくさんあるなと思います。
今回審査員として参加させて頂いて、川柳は本当に日々の気づきなんだなって感じました。たとえば洗たくしていたら「せんたくき」だけでも5文字ですよね。そこからスタートして、何がどうなったか考えたらもうそれで面白いものができちゃうかもしれない。
川柳の楽しさを知る素晴らしい機会でした。
応募してくださったみなさま、本当にありがとうございました!