暮らし百景アーカイブ98

白い息と白い靴。携帯のアラームが、静まり返った家に響く。もう六時か。起きた方がいいことは百も承知だが、布団の温もりになかなか勝てない。「あれ、今日は行かないの?」先に起き出した妻が、寝室に顔を出す。「うん」とも「ううん」ともつかない声でそれに答える。昨日の新年会でだいぶ飲みすぎたんだよなぁ。そして、この温もりはやさしすぎるじゃないか…。わかってはいる。玄関では、妻からプレゼントされたジョギングシューズが僕を待っている。マラソンにはまっている同僚に影響されて、昨年末に「来年から走るぞ!」と、家族に宣言。妻は初め疑いの目で僕を見たが、クリスマスにはなんだか速く走れそうな真っ白いシューズを贈ってくれた。「そのお腹をなんとかして、いつまでも健康でいてもらわなくっちゃ」と、耳の痛い一言を添えて。六時だと外はまだ暗いし、寒いし、いやしかし、ここで止めると十日も走らず挫折することになるし…。自問自答の最中、横で寝ていた娘が「パパ行かないの?」と一言。よし!意を決して布団から抜け出す。輝くほど白いシューズに足を通し澄み切った冷気の中に飛び込んだ。白んできた空に明るい太陽の気配が漂い始めている。息の白さをハーッと確認。走れることの喜びを、体のどこかが感じている。さあ、今日も、張り切っていくか。

白い息と白い靴。携帯のアラームが、静まり返った家に響く。もう六時か。起きた方がいいことは百も承知だが、布団の温もりになかなか勝てない。「あれ、今日は行かないの?」先に起き出した妻が、寝室に顔を出す。「うん」とも「ううん」ともつかない声でそれに答える。昨日の新年会でだいぶ飲みすぎたんだよなぁ。そして、この温もりはやさしすぎるじゃないか…。わかってはいる。玄関では、妻からプレゼントされたジョギングシューズが僕を待っている。マラソンにはまっている同僚に影響されて、昨年末に「来年から走るぞ!」と、家族に宣言。妻は初め疑いの目で僕を見たが、クリスマスにはなんだか速く走れそうな真っ白いシューズを贈ってくれた。「そのお腹をなんとかして、いつまでも健康でいてもらわなくっちゃ」と、耳の痛い一言を添えて。六時だと外はまだ暗いし、寒いし、いやしかし、ここで止めると十日も走らず挫折することになるし…。自問自答の最中、横で寝ていた娘が「パパ行かないの?」と一言。よし!意を決して布団から抜け出す。輝くほど白いシューズに足を通し澄み切った冷気の中に飛び込んだ。白んできた空に明るい太陽の気配が漂い始めている。息の白さをハーッと確認。走れることの喜びを、体のどこかが感じている。さあ、今日も、張り切っていくか。

白い息と白い靴。携帯のアラームが、静まり返った家に響く。もう六時か。起きた方がいいことは百も承知だが、布団の温もりになかなか勝てない。「あれ、今日は行かないの?」先に起き出した妻が、寝室に顔を出す。「うん」とも「ううん」ともつかない声でそれに答える。昨日の新年会でだいぶ飲みすぎたんだよなぁ。そして、この温もりはやさしすぎるじゃないか…。わかってはいる。玄関では、妻からプレゼントされたジョギングシューズが僕を待っている。マラソンにはまっている同僚に影響されて、昨年末に「来年から走るぞ!」と、家族に宣言。妻は初め疑いの目で僕を見たが、クリスマスにはなんだか速く走れそうな真っ白いシューズを贈ってくれた。「そのお腹をなんとかして、いつまでも健康でいてもらわなくっちゃ」と、耳の痛い一言を添えて。六時だと外はまだ暗いし、寒いし、いやしかし、ここで止めると十日も走らず挫折することになるし…。自問自答の最中、横で寝ていた娘が「パパ行かないの?」と一言。よし!意を決して布団から抜け出す。輝くほど白いシューズに足を通し澄み切った冷気の中に飛び込んだ。白んできた空に明るい太陽の気配が漂い始めている。息の白さをハーッと確認。走れることの喜びを、体のどこかが感じている。さあ、今日も、張り切っていくか。

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