暮らし百景アーカイブ34

父の弁当。妻がドアに右手をはさんでしまい、掴むことも、握ることもできないほど指先を腫らしてしまった。そこで、息子の幼稚園の弁当をつくる羽目になった。始めは、コンビニがあるじゃないかと思っていたが、息子が「えっそれじゃ、パパがつくるの〜」とあまりに不満そうな声をあげるので、少々、意地にもなったのである。というか、実はこんな機会を待っていたのだ。私も、どういういきさつか、父に弁当をつくってもらったことがたった一度だけある。小学校の5年生、遠足の時だ。あの時はびっくりした。小玉スイカぐらいの大きさのおにぎり。海苔で真っ黒、真ん丸の様は、まるで爆弾のようだった。級友達にも珍しがられ、羨ましがられ、大うけだった。これを私は作ってやろうというのだ。父、直伝の爆弾おにぎり。その夜、妻から、息子が大喜びで帰ってきたと聞かされた。幼稚園でもだいぶ評判になったそうだ。ところで、妻の指はまだ芳しくない。夕飯は冷凍食品で何とかすませたけれど、洗い物は、お願いといわれる。食器を洗う私の背後から、妻がゴメンナサイとか言ってるが、私はニヤニヤして聞いていない。明日は、どんなお弁当にしようか考えているのだ。

父の弁当。妻がドアに右手をはさんでしまい、掴むことも、握ることもできないほど指先を腫らしてしまった。そこで、息子の幼稚園の弁当をつくる羽目になった。始めは、コンビニがあるじゃないかと思っていたが、息子が「えっそれじゃ、パパがつくるの〜」とあまりに不満そうな声をあげるので、少々、意地にもなったのである。というか、実はこんな機会を待っていたのだ。私も、どういういきさつか、父に弁当をつくってもらったことがたった一度だけある。小学校の5年生、遠足の時だ。あの時はびっくりした。小玉スイカぐらいの大きさのおにぎり。海苔で真っ黒、真ん丸の様は、まるで爆弾のようだった。級友達にも珍しがられ、羨ましがられ、大うけだった。これを私は作ってやろうというのだ。父、直伝の爆弾おにぎり。その夜、妻から、息子が大喜びで帰ってきたと聞かされた。幼稚園でもだいぶ評判になったそうだ。ところで、妻の指はまだ芳しくない。夕飯は冷凍食品で何とかすませたけれど、洗い物は、お願いといわれる。食器を洗う私の背後から、妻がゴメンナサイとか言ってるが、私はニヤニヤして聞いていない。明日は、どんなお弁当にしようか考えているのだ。

父の弁当。妻がドアに右手をはさんでしまい、掴むことも、握ることもできないほど指先を腫らしてしまった。そこで、息子の幼稚園の弁当をつくる羽目になった。始めは、コンビニがあるじゃないかと思っていたが、息子が「えっそれじゃ、パパがつくるの〜」とあまりに不満そうな声をあげるので、少々、意地にもなったのである。というか、実はこんな機会を待っていたのだ。私も、どういういきさつか、父に弁当をつくってもらったことがたった一度だけある。小学校の5年生、遠足の時だ。あの時はびっくりした。小玉スイカぐらいの大きさのおにぎり。海苔で真っ黒、真ん丸の様は、まるで爆弾のようだった。級友達にも珍しがられ、羨ましがられ、大うけだった。これを私は作ってやろうというのだ。父、直伝の爆弾おにぎり。その夜、妻から、息子が大喜びで帰ってきたと聞かされた。幼稚園でもだいぶ評判になったそうだ。ところで、妻の指はまだ芳しくない。夕飯は冷凍食品で何とかすませたけれど、洗い物は、お願いといわれる。食器を洗う私の背後から、妻がゴメンナサイとか言ってるが、私はニヤニヤして聞いていない。明日は、どんなお弁当にしようか考えているのだ。

image-02-s-02

一覧を見る

ご意見・ご感想をお寄せください

Page Top