みなさん、ふだん「噛む」こと、どのくらい意識していますか?
実は、噛むことはこんなにカラダやココロに関係しているんです・・・
そんなお話を、管理栄養士の國井大輔先生にうかがってきました。
2018年はしっかり噛んで、福を呼びましょう!?
噛むこと。それは食べ物を口の中で小さくして、消化、吸収へとつなげる、
あらためてその役割を確認してみましょう!
つまり栄養をとりこむための第1歩。
「噛む」役割は、食べ物を小さくするだけではありません。飲み込むとき、誤嚥(本来食道に行くはずの食べ物が気管に入ってしまうこと)してしまうとたいへん。でも噛むことにより分泌される唾液が、小さくなった食べ物をくっつけて塊にし、正しく飲みこめるようにしてくれるのです。
「ひと口30回噛んで」って聞いたことはありませんか?その由来はイギリスのもと首相ウィリアム・グラッドストン氏(1809-1898)が「天は、私たちに32本の歯を与えたから、32回噛む」と言ったことが起源だとか。でもその後研究がなされ、科学的にも「食塊形成に必要な咀嚼回数は、約20回〜30回」ということがわかりました。ただし、この回数は食材や唾液の分泌量によっても違うので、気持ちよく飲み込める回数を目安にすればよいそうです。
「噛む」役割は、食べ物を小さくするだけではありません。飲み込むとき、誤嚥(本来食道に行くはずの食べ物が気管に入ってしまうこと)してしまうとたいへん。でも噛むことにより分泌される唾液が、小さくなった食べ物をくっつけて塊にし、正しく飲みこめるようにしてくれるのです。
「ひと口30回噛んで」って聞いたことはありませんか?その由来はイギリスのもと首相ウィリアム・グラッドストン氏(1809-1898)が「天は、私たちに32本の歯を与えたから、32回噛む」と言ったことが起源だとか。でもその後研究がなされ、科学的にも「食塊形成に必要な咀嚼回数は、約20回〜30回」ということがわかりました。ただし、この回数は食材や唾液の分泌量によっても違うので、気持ちよく飲み込める回数を目安にすればよいそうです。
口にいれた瞬間はあまり味がしないものでも、噛むことで甘みやうまみを感じるものはたくさんあります。また、食感を楽しむことにもつながります。噛むことは、食材本来の魅力を引き出すことになるのです。
噛むことで、前頭葉などの血流が増えると言われています。また歯を支える歯槽骨と歯の間にある「歯根膜」は敏感なセンサーになっており、脳の神経につながっていて「噛んだ」ということを脳に伝えてくれます。味覚を通じて「おいしい」など快楽のシグナルが届くことも、良い刺激となって、脳機能の活性化になるようです。
よく噛むことは、食事をゆっくりとることにつながります。食事をすると、それを消化するためにエネルギーが消費されますが、同じカロリーの食事で比較した場合、ゆっくり食べるほうが、より多くのエネルギーを消費することがわかっています。
スポーツ選手とそうでない人とでは効果が違うかもしれませんが、奥歯を噛みしめながら重いものを持つと力が出る、という研究データからも、噛むことは、ここ一番の力と関係していると言えそうです。
噛むことで、ストレスが軽減する、あるいは集中しやすいという効果もあるようです。イライラしたときや、仕事がたてこんでいるときなど、ガムなどを噛むと落ち着くという人も多いのではないでしょうか。
女性は出産時に歯をくいしばりますし、男性でも激しい痛みに耐えるときは、歯を噛みしめたりします。痛み自体が和らぐというより、歯根膜を通じて送られる信号の行き先が、脳の痛みを感じるところと近いため、痛みが分散されて感じられるのだと考えられています。
噛むことで促される唾液は、口臭の緩和にも役立ちます。ただし口臭の原因は虫歯や歯周病という場合もあるので、その場合はきちんと診てもらいましょう。
科学的に証明されたデータはありませんが、「噛む」という行為はやはりあごの筋肉をしっかり使うので、リフトアップ効果があるかもしれません。試してみる価値、あるのでは?!
ふだんの「噛む」という動作がもたらしてくれるたくさんの「イイこと」。
國井先生によれば、その力を生かすためにできることは、 まず、自分の歯をできるだけ長く大切にすることだそうです。
とくに、お子さんには「脳に様々な刺激を与えるためにも、いろいろな食べ物を食べて、 五感を使った、たくさんの体験させてあげることも大切」とのこと。
「ごはんをいっぱい噛むと甘くなるねー」「パリパリポリポリおもしろい音がするねー」
「噛む」を食事の会話にしながら、子供たちにも噛む楽しみを伝えられるといいですね。
國井大輔先生 (くにい だいすけ)
保健学修士・管理栄養士・上級心理カウンセラー
一般社団法人 日本栄養管理サービス協会 理事長 日本アミタス株式会社 代表取締役
東京家政学院大学 現代生活学部 健康栄養学科 非常勤講師
管理栄養士育成施設において「健康行動支援プログラム論」の講義と学生研究を担当。認知行動科学に基づく行動変容スキルを習得させながら、健康づくり支援に関するデータ解析法および研究も行う。
國井大輔先生 (くにい だいすけ)
保健学修士・管理栄養士・上級心理カウンセラー
一般社団法人 日本栄養管理サービス協会 理事長 日本アミタス株式会社 代表取締役
東京家政学院大学 現代生活学部 健康栄養学科 非常勤講師
管理栄養士育成施設において「健康行動支援プログラム論」の講義と学生研究を担当。認知行動科学に基づく行動変容スキルを習得させながら、健康づくり支援に関するデータ解析法および研究も行う。
2018年01月掲載