♪音楽をお聞きになる場合は、こちら

第4話 大人の秋。少女の秋。 すうっと大きく深く彼女が息を吸って、右手がなめらかに動き始めると、私は吸いよせられるように思わず息を止めた。 姉の娘、かほちゃんがバイオリンに初めてさわったのは4歳のとき。ちかくの音楽教室へ見学に行ったことがきっかけで、かれこれ12年になる。何回か通ううち、先生にほめられて、まっさきにその気になったのは私の姉だったのだけど。

第4話 大人の秋。少女の秋。 すうっと大きく深く彼女が息を吸って、右手がなめらかに動き始めると、私は吸いよせられるように思わず息を止めた。 姉の娘、かほちゃんがバイオリンに初めてさわったのは4歳のとき。ちかくの音楽教室へ見学に行ったことがきっかけで、かれこれ12年になる。何回か通ううち、先生にほめられて、まっさきにその気になったのは私の姉だったのだけど。

第4話 大人の秋。少女の秋。 すうっと大きく深く彼女が息を吸って、右手がなめらかに動き始めると、私は吸いよせられるように思わず息を止めた。 姉の娘、かほちゃんがバイオリンに初めてさわったのは4歳のとき。ちかくの音楽教室へ見学に行ったことがきっかけで、かれこれ12年になる。何回か通ううち、先生にほめられて、まっさきにその気になったのは私の姉だったのだけど。

t10-hyakkei-sp-arrow

「今度、叔母さんのところに遊びに行くよ。バイオリン持ってくね」とメールをもらって、ちかくに住む親戚同士であつまった。 マンションのちょっとしたスペースを借りて、8人の観客はめいめいに腰掛ける。このうえない秋のコンサート。 通りの向こうで色づきはじめた街路樹も、耳をそばだてるように静かに揺れている。

「今度、叔母さんのところに遊びに行くよ。バイオリン持ってくね」とメールをもらって、ちかくに住む親戚同士であつまった。 マンションのちょっとしたスペースを借りて、8人の観客はめいめいに腰掛ける。このうえない秋のコンサート。 通りの向こうで色づきはじめた街路樹も、耳をそばだてるように静かに揺れている。

「今度、叔母さんのところに遊びに行くよ。バイオリン持ってくね」とメールをもらって、ちかくに住む親戚同士であつまった。 マンションのちょっとしたスペースを借りて、8人の観客はめいめいに腰掛ける。このうえない秋のコンサート。 通りの向こうで色づきはじめた街路樹も、耳をそばだてるように静かに揺れている。

t10-hyakkei-sp-arrow

オレンジ色の楽器を優しく抱きかかえてときおり見せる顔つきは、ドキリとするほど大人っぽくて、つやっリとするほど大人っぽくて、つやっぽい。いつの間に、そんな表情を。 最後にリクエストされたパガニーニを、しばらく練習してないけど、と言いながら立派に弾き終えると、拍手が幾重にも鳴り響いた。

オレンジ色の楽器を優しく抱きかかえてときおり見せる顔つきは、ドキリとするほど大人っぽくて、つやっリとするほど大人っぽくて、つやっぽい。いつの間に、そんな表情を。 最後にリクエストされたパガニーニを、しばらく練習してないけど、と言いながら立派に弾き終えると、拍手が幾重にも鳴り響いた。

オレンジ色の楽器を優しく抱きかかえてときおり見せる顔つきは、ドキリとするほど大人っぽくて、つやっリとするほど大人っぽくて、つやっぽい。いつの間に、そんな表情を。 最後にリクエストされたパガニーニを、しばらく練習してないけど、と言いながら立派に弾き終えると、拍手が幾重にも鳴り響いた。

t10-hyakkei-sp-arrow

音楽大学に行くことに決めたんだ。進路を聞くと、しっかりした答えが返ってきた。ただ、少しはにかんだ表情には十代の瑞々しい青さが漂っている。私にもこんなときがあったのかな。ふと思いながら、かほちゃんが描く夢の話に引き込まれていった。

音楽大学に行くことに決めたんだ。進路を聞くと、しっかりした答えが返ってきた。ただ、少しはにかんだ表情には十代の瑞々しい青さが漂っている。私にもこんなときがあったのかな。ふと思いながら、かほちゃんが描く夢の話に引き込まれていった。

音楽大学に行くことに決めたんだ。進路を聞くと、しっかりした答えが返ってきた。ただ、少しはにかんだ表情には十代の瑞々しい青さが漂っている。私にもこんなときがあったのかな。ふと思いながら、かほちゃんが描く夢の話に引き込まれていった。

  • トップへ戻る

2018年1月掲載

Page Top