♪音楽をお聞きになる場合は、こちら

第3話 小さなピアニスト。 最近、隣のお宅の女の子がピアノを習い始めたらしい。ポロン、ポロンとかわいい音色が聴こえてくる。「この曲、私も弾いたなあ」と懐かしくなった。 習い始めたのは5歳の頃。仲良しの友だちも次々とピアノを始めていた。

第3話 小さなピアニスト。 最近、隣のお宅の女の子がピアノを習い始めたらしい。ポロン、ポロンとかわいい音色が聴こえてくる。「この曲、私も弾いたなあ」と懐かしくなった。 習い始めたのは5歳の頃。仲良しの友だちも次々とピアノを始めていた。

第3話 小さなピアニスト。 最近、隣のお宅の女の子がピアノを習い始めたらしい。ポロン、ポロンとかわいい音色が聴こえてくる。「この曲、私も弾いたなあ」と懐かしくなった。 習い始めたのは5歳の頃。仲良しの友だちも次々とピアノを始めていた。

t10-hyakkei-sp-arrow

今も鮮やかに覚えているワンシーンがある。台所仕事をしている母の背中に「ピアノを習いたい」と言った日のことだ。 そのときの母はいつもと違い、黙ったまま、振り返らなかった。 ほんの数秒のことだったろうに、幼かった私は心細いような、寂しいような気もちになったことを覚えている。

今も鮮やかに覚えているワンシーンがある。台所仕事をしている母の背中に「ピアノを習いたい」と言った日のことだ。 そのときの母はいつもと違い、黙ったまま、振り返らなかった。 ほんの数秒のことだったろうに、幼かった私は心細いような、寂しいような気もちになったことを覚えている。

今も鮮やかに覚えているワンシーンがある。台所仕事をしている母の背中に「ピアノを習いたい」と言った日のことだ。 そのときの母はいつもと違い、黙ったまま、振り返らなかった。 ほんの数秒のことだったろうに、幼かった私は心細いような、寂しいような気もちになったことを覚えている。

t10-hyakkei-sp-arrow

今ならわかる。若かった父と母は、当時、マイホームを手に入れたばかり。高価なピアノまで買う余裕はなかったのだろう。買ってあげたい気持ちはあっても、すぐには返答できなかったのだと思う。 その後、母と父は話し合って、我が家にピアノがやってくることになった。しかし本物のピアノが届くまでしばらく時間がかかったのだった。 その間、私は小さなおもちゃのピアノで練習しながら、レッスンに通った。

今ならわかる。若かった父と母は、当時、マイホームを手に入れたばかり。高価なピアノまで買う余裕はなかったのだろう。買ってあげたい気持ちはあっても、すぐには返答できなかったのだと思う。 その後、母と父は話し合って、我が家にピアノがやってくることになった。しかし本物のピアノが届くまでしばらく時間がかかったのだった。 その間、私は小さなおもちゃのピアノで練習しながら、レッスンに通った。

今ならわかる。若かった父と母は、当時、マイホームを手に入れたばかり。高価なピアノまで買う余裕はなかったのだろう。買ってあげたい気持ちはあっても、すぐには返答できなかったのだと思う。 その後、母と父は話し合って、我が家にピアノがやってくることになった。しかし本物のピアノが届くまでしばらく時間がかかったのだった。 その間、私は小さなおもちゃのピアノで練習しながら、レッスンに通った。

t10-hyakkei-sp-arrow

何よりもピアノを習わせてもらえることがうれしくて、うれしくて。おもちゃのピアノでもとにかく楽しかった。そんな私を見守る父と母もうれしかったのだと思う。お隣の子も楽しんでいるんだろうな。小さなピアニストさんにがんばってねと心の中で声援を送った。

何よりもピアノを習わせてもらえることがうれしくて、うれしくて。おもちゃのピアノでもとにかく楽しかった。そんな私を見守る父と母もうれしかったのだと思う。お隣の子も楽しんでいるんだろうな。小さなピアニストさんにがんばってねと心の中で声援を送った。

何よりもピアノを習わせてもらえることがうれしくて、うれしくて。おもちゃのピアノでもとにかく楽しかった。そんな私を見守る父と母もうれしかったのだと思う。お隣の子も楽しんでいるんだろうな。小さなピアニストさんにがんばってねと心の中で声援を送った。

  • トップへ戻る

  • 第4話 大人の秋。少女の秋。を読む

2018年1月掲載

Page Top