♪音楽をお聞きになる場合は、こちら

第2話 アルバムになった通帳。 結婚式を来週に控えた私に、母が古い私名義の貯金通帳を差し出した。 最初の入金は千円。私が幼稚園のとき、おじいちゃんからもらったお小遣いだという。以来母は、私がもらったお小遣いをほとんど貯金してくれていて。そのことは私も知っていたが、こうしてすべてのページに目を通すのは今夜が初めてだ。

第2話 アルバムになった通帳。 結婚式を来週に控えた私に、母が古い私名義の貯金通帳を差し出した。 最初の入金は千円。私が幼稚園のとき、おじいちゃんからもらったお小遣いだという。以来母は、私がもらったお小遣いをほとんど貯金してくれていて。そのことは私も知っていたが、こうしてすべてのページに目を通すのは今夜が初めてだ。

第2話 アルバムになった通帳。 結婚式を来週に控えた私に、母が古い私名義の貯金通帳を差し出した。 最初の入金は千円。私が幼稚園のとき、おじいちゃんからもらったお小遣いだという。以来母は、私がもらったお小遣いをほとんど貯金してくれていて。そのことは私も知っていたが、こうしてすべてのページに目を通すのは今夜が初めてだ。

t10-hyakkei-sp-arrow

母はページの中ほどを指差しながら、「これは、初めて田舎のおじいちゃんのところへ行ったときよ。」そういえば、おじいちゃんがお風呂で、私につむじが二つあるのは、お母さんと一緒だ、と教えてくれたっけ。 「こっちは、あなたが中学二年の夏。北海道に旅行したとき、おばあちゃんからの餞別を記念に入れたの。」そう、私がお土産を食堂に忘れて、お父さんを走らせてしまったな。

母はページの中ほどを指差しながら、「これは、初めて田舎のおじいちゃんのところへ行ったときよ。」そういえば、おじいちゃんがお風呂で、私につむじが二つあるのは、お母さんと一緒だ、と教えてくれたっけ。 「こっちは、あなたが中学二年の夏。北海道に旅行したとき、おばあちゃんからの餞別を記念に入れたの。」そう、私がお土産を食堂に忘れて、お父さんを走らせてしまったな。

母はページの中ほどを指差しながら、「これは、初めて田舎のおじいちゃんのところへ行ったときよ。」そういえば、おじいちゃんがお風呂で、私につむじが二つあるのは、お母さんと一緒だ、と教えてくれたっけ。 「こっちは、あなたが中学二年の夏。北海道に旅行したとき、おばあちゃんからの餞別を記念に入れたの。」そう、私がお土産を食堂に忘れて、お父さんを走らせてしまったな。

t10-hyakkei-sp-arrow

そんな入金記録が、高校生になった頃から途絶えている。もらった側から使い果たしていたからだ。そんなに無駄遣いするならと、洋服代や美容院代を貯金から引かれそうになったことが何度もあった。みんな、つい昨日のことのようで…。手にした通帳がまるでアルバムのように、私の成長と家族の思い出を語っている。

そんな入金記録が、高校生になった頃から途絶えている。もらった側から使い果たしていたからだ。そんなに無駄遣いするならと、洋服代や美容院代を貯金から引かれそうになったことが何度もあった。みんな、つい昨日のことのようで…。手にした通帳がまるでアルバムのように、私の成長と家族の思い出を語っている。

そんな入金記録が、高校生になった頃から途絶えている。もらった側から使い果たしていたからだ。そんなに無駄遣いするならと、洋服代や美容院代を貯金から引かれそうになったことが何度もあった。みんな、つい昨日のことのようで…。手にした通帳がまるでアルバムのように、私の成長と家族の思い出を語っている。

t10-hyakkei-sp-arrow

ありがとう、お母さん。なによりの結婚プレゼントよ。まだ先のことだけれど、今度は私がアルバムをつくる番ね。待っていてね。

ありがとう、お母さん。なによりの結婚プレゼントよ。まだ先のことだけれど、今度は私がアルバムをつくる番ね。待っていてね。

ありがとう、お母さん。なによりの結婚プレゼントよ。まだ先のことだけれど、今度は私がアルバムをつくる番ね。待っていてね。

  • トップへ戻る

  • 第3話 「母の歌」。を読む

2014年5月掲載

Page Top