人を魅了する月の魅力。今宵は月が美しい。

見上げれば、中秋の名月

「どこまでも月が追いかけてくる!」子どものころ、そう思いながら歩いたり走ったりしてみたこと、ありませんでしたか?月の中にウサギの姿を探した人もあるかもしれませんね。やがて恋しい人を思ってみたり、故郷を懐かしんだり…。いにしえより、人々は月にさまざまな想いを寄せてきました。伝統行事の主役として、文学や美術作品のモチーフとして愛され続けている月の世界を、今宵はのぞいてみませんか。

「どこまでも月が追いかけてくる!」子どものころ、そう思いながら歩いたり走ったりしてみたこと、ありませんでしたか?月の中にウサギの姿を探した人もあるかもしれませんね。やがて恋しい人を思ってみたり、故郷を懐かしんだり…。いにしえより、人々は月にさまざまな想いを寄せてきました。伝統行事の主役として、文学や美術作品のモチーフとして愛され続けている月の世界を、今宵はのぞいてみませんか。

「どこまでも月が追いかけてくる!」子どものころ、そう思いながら歩いたり走ったりしてみたこと、ありませんでしたか?月の中にウサギの姿を探した人もあるかもしれませんね。やがて恋しい人を思ってみたり、故郷を懐かしんだり…。いにしえより、人々は月にさまざまな想いを寄せてきました。伝統行事の主役として、文学や美術作品のモチーフとして愛され続けている月の世界を、今宵はのぞいてみませんか。

2014年の中秋の名月は9月8日

「仲秋」とは、旧暦の8月。初秋(7月)、仲秋(8月)、晩秋(9月)に分けたときの呼び名。そして「中秋」とは、7月と9月にはさまれたちょうど真ん中、旧暦の8月15日を指します。つまり中秋の名月とは、8月15日の「十五夜」のことなのです。月を暦にした旧暦は、新暦と約1ヶ月のずれがあるため(ずれ方は年によって異なります)、2014年の中秋の名月は、新暦の9月8日に当たります。

中秋の名月は、満月とは限らない?

では、「十五夜」って何でしょうか? 一般的に十五夜とは、新月を1日(月初め)として15日目の夜を指します。でも一方、科学的な「月齢」では、新月は「0」なので、十五夜は「14日目」となり、まだ満月前であることが多いのです。実は2014年も、完全な満月が見られるのは、中秋の名月の翌日、つまり9月9日です。

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秋の月は、ほれぼれとする美しさ

中秋の名月は、太陽が沈む10分ほど前、東の空に姿を現します。空気が澄みきっているこの季節、月は輪郭をくっきりと見せ、凛とした輝きを放って、ほかの季節とはちがう表情を楽しませてくれます。目をこらせば、表面の模様まで見えるかもしれません。昔に比べると、日本の気候も変わりつつあり、まだまだ厳しい残暑の残る地域も多い時期ですが、肌にしみ入るような月の光の中で耳をすませば、虫の声なども聞こえ始め、季節の移り変わりを感じることができるでしょう。

秋の実りに祈りを捧げ、風流を楽しもう

秋の実りに祈りを捧げ、風流を楽しもう

秋の実りに祈りを捧げ、風流を楽しもう

欠けのない満月は、豊かな実りの象徴にも思えます。一説によれば、収穫時に行う中秋のお月見の習わしは、大地と宇宙からもたらされる恵みに感謝し、秋の実りに祈りを捧げるところから始まったとか。一方で、純粋に風流を楽しむ人々もありました。平安時代、貴族たちは、舟遊びをしながら水面に映る月を眺めたり、杯に月を映したりして楽しんでいたようです。いずれにしても、月は昔から、人々の生活を豊かに彩る存在だったのですね。

この想いをあの人へ…。月の光が、恋する心を照らし出す。

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「ともすれば月澄む空にあくがるる心のはてを知るよしもがな」西行

「澄んだ月が輝く空に、ともすればさまよい出てしまう心。
その心の行く先を知りたいものだ…」西行の作品には月にちなんだ句が多くありますが、一説によると、これは遠回しに恋心を詠ったものだとも…。恋の病に太陽ではなく月が似合うのはなぜでしょう。月の光が恋人のように肌や心を優しく包むからでしょうか、それとも人の痛みに寄り添う不思議なチカラがあるからでしょうか…。現実から隔絶されて、秋の空に浮かぶ美しい月を見上げるとき、あなたの恋心も解き放たれる…?

満月にも負けない、三日月に秘められた神秘のパワー

キレイな三日月は、空に長く出ていないため、なかなか見ることができません。それだけに、その貴重な三日月に望みを託すと、やがて満月へと満ちて望みが叶えられると信じられてきました。また、戦国時代の武将が兜に三日月をつけたのは、欠けてもやがて満ちる月の姿に不死身への願いを重ねたのだと言われています。満月に負けず劣らず、無限の可能性を感じさせてくれる三日月…みなさまはどんな願いを託しますか?

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花王といえば、三日月型のロゴマーク。その誕生の秘密とは?

花王の始まりは、1887年(明治20)に初代の長瀬富郎が創業した「長瀬商店」。月のマークは1890年に生まれ、その後、形を変えながら愛されてきました。最初は右向きだったのですが、実は右向きの三日月は、欠けていく月の形。それよりも満月へと満ちていく月のほうが縁起がよい、という理由で、1943年(昭和18)に左向きになったのです。さらに1948年(昭和23)には男性の顔から女性の顔へと変わり、みなさまにおなじみの、今のロゴが完成していきました。みなさまの願いを叶えられる三日月でありたい、そんな気持ちで商品を作り続けます。

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1890年

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1943年

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1948年

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2014年現在

満月に住むのはカニ?世界でちがう満月の絵柄

満月の絵柄、みなさまにはどんな風に見えますか?日本でよく知られている、ウサギの神話は、インドから伝えられてきたようです。倒れている老人にあげられるものがなかったウサギは、自らを食べてもらうために火の中に飛び込みます。老人は神の姿に戻り、ウサギを月の中に永遠の存在として残すことにするというお話。胸が痛くなるような物語ですね。でもちがう空から見ると、見えるのはウサギだけではないようです。北欧では、本を読むおばあさん。南欧では大きなハサミを持ったカニ。アラビアの夜明けには、ライオンが、ドイツの西の空には、薪をかつぐ男が見えるとか…。さえわたる秋の空に、くっきり模様が見えたなら、あなた自身の物語をつくってみるのも楽しいですよ。さあ何が見えるでしょう。腕に飛び込んでくる子ども?王子さまのキス?それとも…?

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2014年9月掲載(初出) 2021年10月更新

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