2月は1年で最もチョコレートが注目されるシーズンです。 チョコレートの秘密や歴史など、読むとチョコレートがもっと好きになる チョコっとした“豆”知識をお届けします。カカオ“豆”だけに…。
日本では1人当たりの年間消費量が30年前と比べて約1.5倍となり、板チョコに換算すると約43枚となる2.16kg (※1)も食べています。もちろん一番売上が伸びるのは、バレンタインデーのある2月です。※1 全日本菓子協会の推定数字による
※1 全日本菓子協会の推定数字による
最近とくに注目を集めているのがチョコレートに含まれる「カカオポリフェノール」。抗酸化作用や免疫調整作用などの健康機能が報告されています。動脈硬化や生活習慣病などの予防、他にも紫外線ダメージを減らす美肌効果が期待されているのだとか。
幼い頃「食べすぎると鼻血が出るよ」と言われたことがある方、多いのではないでしょうか。でもこの鼻血、医学的には相関性の報告はないそうです。ただ、チョコレートには血行をよくする物質も含まれているので「可能性ゼロ」とも言い切れないそうです。
16世紀にカカオがヨーロッパへ持ち込まれて以来、チョコレートは貴族や聖職者などの飲み物として広がりました。マリー・アントワネットのために苦い薬をチョコレートで包んだというエピソードや、ナポレオン1世の「我にショコラあれば、他の食いらず」という言葉が伝えられています。
チョコレートをこよなく愛したと言われる
マリー・アントワネット(左)とナポレオン1世(右)
私たちにとってチョコレートは甘いお菓子ですが、現代の人類が最初に口にしたチョコレートは、苦い飲み物でした。チョコレートの語源は「苦い水」という意味のアステカの言葉と言われています。大昔のメソアメリカ(中米古代文明圏)では、唐辛子などのスパイスを混ぜて強壮薬として飲んでいたそうです。
※諸説あります
ホワイトチョコが白いのは、カカオ豆を搾油して得たカカオバターに、砂糖や乳成分など、白い材料を多く使用しているからです。チョコレート特有の風味が控えめなので、ミルクの風味・味わいを楽しむことを基本に、抹茶や、いちごなどフルーツと組み合わせるなどして親しまれています。
「高カカオ」は、カカオ分を70%以上含むチョコレートをさすそう。チョコレートに健康効果があることが知られるようになったこともあり、最近コンビニやスーパーで気軽に買えるようになりました。少量でたくさんのポリフェノールを摂取できることもあり、人気です。
近年では、カカオ豆の個性を活かすチョコレートの楽しみ方が世界的に広がっています。「Bean to Bar(ビーン・トゥ・バー)」と呼ばれる、品種や産地、ときには農園にまでこだわった、カカオ豆のセレクトからチョコレートづくりまでを一貫しておこなうスタイルが新たな人気に。日本でも現在60ほどの専門店があります。
高級チョコレートの本場・フランスで評価されるなど、日本人のショコラティエ(男性)、ショコラティエール(女性)が海外で活躍しています。
抹茶やわさび、きな粉、ゆず、ときには醤油や味噌など、日本ならではの食材を使用したオリジナリティあふれるチョコレートも人気とか。